※2020年10月に行われた一般社団法人7つの習慣アカデミー協会代表理事の斎東 亮完さんと人事コンサルタントとして活躍されている笹谷浩二さんの対談を書き起こし、編集しています
Part.01【5周年対談・コンサル・起業編】7つの習慣を生きるとは、ゆるぎない核を自分の中に作ることそのものでした。
はこちらからご確認ください。
Part.02【5周年対談・コンサル・起業編】7つの習慣を生きるとは、ゆるぎない核を自分の中に作ることそのものでした。
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『 キーワードとして掲げられていたのが『絆』という言葉でした』
斎東:コヴィー博士はアメリカで生まれ育ったわけですが、
言語も、信じてる宗教も、主義・主張も、価値観も、全く異なる民族が
住んでいる国だからこそ、全ての言語化、数値化、ルール化、
誰が読んでも、誰が見ても誤読しないルール化
こいうものに秀でていますよね。
そういう背景の中で、7つの習慣というのは生まれたのかなと思います。
だからコヴィー博士ご自身は、以前日本での講演活動で来日してる時に、
日本の取締役の方と話ながら「7つの習慣の思想は本来は
その日本や東洋から出るべきだったと思うよ」っていうことを
プライベートトークで話された事があったそうです。
そして松下幸之助さんが使う表現・言葉は7つの習慣とは
異なりますが、本質的には同じものを表現されていたと思います。
松下幸之助さんの記念館で期間限定の企画展が開催されていますが、
新型コロナ以降は幸之助さんが、どう危機に挑んだか、ということが紹介されてます。
松下幸之助さん自身はですね、昭和の大恐慌を経験され、
そして世界恐慌や戦争ですよね、第二次世界大戦も経験され、
そしてその後オイルショックも経験されています。
ですから、もし松下幸之助さんが生きていらっしゃったら、コロナ禍で
どういう方針、そして経営判断をされるのか知りたくて
その資料館にお邪魔させて頂いたんです。
キーワードとして掲げられていたのが『絆』という言葉でした。
苦境における一致団結です。
7つの習慣では信頼関係をベースにしたシナジーですね。
これが必要なんです。
それと関連する話でいうと、松下幸之助さんの
世界恐慌の不況の時のエピソードも有名ですよね。
大企業がどんどん倒産破産をしていく中で、幸之助さんが
ずっと自問自答を繰り返されて、最終的に決断をされたのが『一人も解雇しない』ということなんですよね。
その代わり、休日も、営業部隊以外も、全社をあげて営業に回って
皆で一致団結して売上を上げようと言いました。
経理部、総務部や製造部工場で働いてる方からすると、営業なんてやったことないし、やり方もわからないですよね。
でも給料…安心の確保と同時に、「今これをみんなで頑張ろう」と仰った。
単にアメだけでははないですよね?
どうやったらみんなを守れるか、苦心されたんだと思います。
これも感動ですよね。
夫婦の絆も紹介されてましたけど、一緒に行ったメンバーなんかもう感動で涙したりしていました。ここにいくと松下幸之助さんのファンになってしまいます。
本当に厳しい現実の中でも、木の根っこがしっかり張っている状態なので、
嵐が来ても倒れづらい。
他の木が倒れたとしても、しっかりとした大地に根づいている所は倒れないんですよね。
それとは逆に、今そこまでの信頼関係ができていない。根がはれてないという方には
笹谷さんはどんなアドバイス・ヒントを提供されますか?
『「信頼関係」というその実りを得たければ、やっぱり種をしっかり蒔くしかない』
笹谷:7つの習慣の中に『農場の法則』っていうのがありますよね。
やはり種まきをしてないければ、収穫はないですよね。
種まきをして、水をやって、収穫をする。このプロセスは抜くことは出来ない。
種まきをしていなければ、実りはないですし、水をやらなければ、枯れてしまう。
『信頼関係』というその実りを得たければ、
種をしっかり蒔く。水をやる。
これを抜くわけにはいかないっていうことだと思うんですよね。
そこをはしょって信頼関係だけ得ようと思っても、
大原則から外れているので、所詮、無理なんです。
早く種を蒔く。とにかく早く種を蒔いて、丁寧にそこにフォーカスをして育てる。
本当にこれしかないと思うんです。
でも多くの場合は、そのプロセスをどこかを抜いてですね、ショートカットしようとする。
しかしそれは出来ないんだということに気づくことが大切です。
Part04へ続く